FC材 鋳鉄材を使ったシェル中子金型の荒取り加工の実際
本日から3回にわたって、アルミ鋳物金型で使用される“シェル中子”
これを成形するための「シェル中子金型加工」についてご覧いただきます。
今日はそのシェル中子金型の“粗取り工程」をご覧いただきます。
昔からシェル中子金型には「FC材」「鋳物材」ですね、
これらを使用することが多かったです。(もちろん今でも使用されていますが)
昔は鋳物材というのは、45Cや50Cと比べると、
比較的単価が安かったということもあって、
広くシェル中子金型の材料として使用されておりました。
しかしながら、昨今FC材と45C、50Cといった材料の単価が
、ほぼほゞ同じか、時にはFC材の方が高くなり、
単価において逆転する現象が出てきており、
45Cや50Cが使用されるようになることも多くなりました。
今回はその中でも、昔から使われているFC材の加工をご覧いただいております。
このFC材は削り出した際に出るキリコが、細かくて砂のようになりまして、
機械の主軸部分に絡んだりして工作機械を痛めることがあるため
加工を嫌がる金型屋も多くございますが、
弊社はこの「鋳物材」を用いたシェル中子金型の設計・製作にも対応しております。
この動画のシェル中子金型にはパーティングがあります。
ですのでまず最初に、パーティングをある一定の高さまで削り込んでいる様子がこの動画になります。
ご覧いただいている通り、細かなキリコが沢山出ます。
本当はエアブローしながら加工するとよいのですが、
機械全体を覆っていないと、切りくずが煙のように舞い上がってしまいますので、
特に粗取りの場合、作業者がハケで切りくずを取り除きながら、加工を行っております。
FC材・鋳物材を使ったシェル中子金型の高速中仕上げ
今日は、前回のFC材を使ったシェル中子金型の粗取り。こちらに引き続きまして、
中止上げの工程をご覧いただきます。
今、ラフィングでの粗取りが終了いたしました。
その後φ10のR2エンドミルを使用しまして、中仕上げを行います。
こちらは早送りでご覧いただいております。
パーティングのあるシェル中子金型でしたので、
最初にラフィングである程度粗取りした状態から、
中仕上げを行っております。
最初の工程で全体に0.2mmの削り代を残して、
今回の工程に進んでいます。最初の工程ほどキリコは出ませんので、
その点については作業者も楽ではあります。
とは申しましても、時々作業者が、ハケを使ってキリコを排出させながら、加工を行います。
また、この工程から、スーパーGIモードを使用します。
弊社はマキノフライスの工作機械を使っておりますので、
牧野のスーパーGIモードを使って、製品部が滑らかに仕上がるように、加工を行っています。
アルミ鋳物シェル中子金型・砂型シェル中子金型 FC材の仕上げ加工
以前から、弊社の旋盤加工。
こちらの動画をご覧いただいておりますが、
近年、“旋盤工”こちらが非常に不足してきております。
“NC旋盤を用いた、NC旋盤だけができる”そのような旋盤工は、
若い人をはじめ、比較的多くいるのですが、「汎用の旋盤を使いこなし
、尚且つ、NC旋盤も扱うことが出来る」
そのような旋盤工が非常に少なくなってきております。
アルミ鋳物金型には、必ずと言っていい程、丸モノ、丸の入子。
これらは付き物の部品になっています。
であればこそ、金型の費用・コストを下げる。
そして納期を短縮する。
そのような観点からも、自社で正確・精密な金型の丸部品を、設計・製作できる弊社の強みは
、他社を抜きんでていると考えます。
今ご覧いただいているのは、入子の側面にV溝。ガス抜きの溝を加工しているところになります。
単純に入子一つとっても、フライス加工・汎用旋盤加工・NC旋盤加工と、
様々な工程を踏んで初めて、一つの部品が出来上がっていきます。
弊社では、このような金型の“補用部品”を、速やかに、
短納期且つ低コストでご提供することが可能です。